RSS または Atom プロトコルのいずれかを使用するアプリケーションでダウンロードするためのコンテンツを、ウェブサイトが配信していることがあります。このようなコンテンツは、一般的に「ニュースフィード」や「RSS フィード」または「シンジケーション」と呼ばれます。これらのフィードは、ブログでよく使用されますが、さらに伝統的なウェブサイトでは、この形式で利用できるコンテンツを作成できます。サイトのフィードへのリンクを購読すると、ご使用のフィードリーダー (例えば Thunderbird) が自動的にその URL を確認して、記事をローカルフォルダーにダウンロードします。
Thunderbird を使用してフィードを扱う場合、メールを管理するのに親しんだ同じ画面とツール (アーカイブ、フィルター、検索等) を使用できます。
目次
ステップ 1: フィードアカウントの作成
はじめに、フィードを扱う Thunderbird のアカウントを作成してください。
- メニューバーの ウィザードアシスタント が開きます。 メニューをクリックし、 から を選択します。フィードアカウント
- アカウント名 のボックスにフィードアカウントの名前を入力してください。 ボタンをクリックします。
- ボタンをクリックします。新しいアカウントが Thunderbird のフォルダーペインに追加されます。
ステップ 2: フィードの購読
次に、購読したいフィードを選びます。
- ウェブブラウザーを使用して、購読したいフィードを配信しているウェブサイトを開いてください。多くの定期的に更新されるニュースサイトやブログで、フィードが配信されています。
- サイト上の RSS アイコンやテキストリンクを見つけてください。リンクは、多くのサイトでページ下部やホームページの脇にあるでしょう。
- RSS リンクを右クリックしてリンクのアドレス (URL) をコピーしてください。
- 注記: 記事の多い大手のウェブサイトでは、ホームページの RSS やフィードのリンクがフィードへのリンクになっておらず、サイトが提供するフィードの一覧ページへのリンクになっていることがあります。例えば、ある大手のニュースサイトでは、一般ニュース記事のフィード、スポーツ記事のフィード、エンターテインメント記事のフィードなどに分かれています。このようなサイトでは、ホームページ上の RSS アイコンをクリックしたら、サイトのすべてのフィードを提供しているページで、ステップ 3 の手順を実行してください。
- Thunderbird で、フォルダーペインのフィードアカウントをクリックします。
- 購読するブログやニュースを管理する をクリックしてフィードの購読ダイアログを開きます。
- フィードの URL ボックス内を右クリックし、ウェブサイトからコピーしたフィードのリンクアドレスを貼り付けてください。
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- フィードは、リンクをブラウザーからフォルダーペイン内のフィードアカウントの任意のフォルダーへ直接ドラッグ&ドロップしてすばやく購読することもできます。新しいフォルダーが作成された場合、フォルダー名はフィードのタイトルから取られます。
ステップ 3: フィードを読む
フィードは、Thunderbird でメールを読むのと同じように簡単です。
- 通常のメールと同じように、 ボタンをクリックしてすべての新着フィードメッセージをダウンロードします。特定のフォルダーを右クリックして を選択すると、そのフォルダー (およびそのサブフォルダー) に購読しているメッセージのみを取得します。
- フォルダーペインで、読みたいコンテンツのフォルダーをクリックし、フィードからの未読メッセージのリストがメッセージリストペインに表示されます。
- メッセージリスト内のメッセージをクリックします。
- メッセージ本文を読みましょう。ウェブサイト上の記事を見たいときは、メッセージヘッダーの ウェブサイト のリンクをクリックしてください。(既定のデフォルト
ブラウザーでリンクを開きます。)
- リスト内のメッセージをダブルクリックするか Enter キーを押すと、記事のページを Thunderbird のタブで開くこともできます。この操作のオプションは、メニューバーの メニューを選択し、 から選択できます。
- フィードの購読ダイアログで、フィードのフォルダーを選択し、ウェブページを読み込まずに記事の要約を表示する オプションにチェックを入れる。この設定は、そのフォルダー内のすべてのフィードに適用されます。
- メッセージリストからメッセージを選択し、 メニューの から 、 、 (記事全体) のいずれかを選択する。
- メニューの でフィードアカウントを選択し、標準ではウェブページを読み込まずに記事の要約を表示する オプションにチェックを入れる。このセクションは、そのアカウントでフォルダーが作成される場合の、すべての 新しい フィード購読に適用される既定デフォルト の設定です。
ステップ 4: フィードの整理と管理
フォルダーとアカウント
メールスタイルのフォルダーを作成して個々のフィードをグループ化できます:
- フォルダーペインで、フィードアカウント名をクリックして選択します。
- メニューの から を選択します。新しいフォルダー のダイアログボックスが表示されます。
- 新しいフォルダーの名前を入力し、 ボタンをクリックします。既存のフォルダーにサブフォルダーを作成するには、先に親フォルダを選択しておき、 メニューの から を選択してください。
- 別の方法として、追加のフィードアカウントを作成してフィードを整理することもできます。上記のステップ 1 を繰り返してアカウントを作成し、それぞれに異なる名前を付けてください。フィード更新間隔が実装されたため、複数のフィードアカウントはあまり有用ではありません。
フィードの購読ダイアログ
- フォルダーペインのフォルダーから、簡単にフィードを管理できます。フィードを右クリックし、コンテキストメニューから を選択してください。
- 選択したフォルダーのダイアログが開き、フォルダーで購読しているフィードが表示されます。
- フィードは、ドラッグ&ドロップで他のフォルダーへ移動して整理できます。例えば、ブログ記事のフィードとそのコメントのフィードを同じフォルダーで購読するとよいでしょう。(配信者は、フィードをメール内にアイテムスレッド化して構築していることがあります)
更新
Thunderbird 60 以降は、各フィードの更新間隔は、個別に設定できます。新着記事の確認 のチェックボックスがオンでない場合、フィードの更新は「停止」されています。フォルダー内のすべてのフィードが停止されている場合、フォルダーが停止され、半透明で表示されます。コンテキストメニューを使用してフォルダーを停止/非停止できます -- ステータスはフォルダー内のすべてのフィードに適用されます。アカウント全体を停止することもできます (この場合、それぞれのフィードの停止状態を変更できません)。
自動タグ付け
配信者がフィードアイテムに <category> タグを追加している場合、フィード記事に自動タグ付けするか選べます。<category> の値は、Thunderbird の 1 個のタグに相当します。フィードアイテムにはいくつかの <category> タグが含まれることがあります。
- フィードの購読ダイアログで、フィードを選択し、フィードの <カテゴリ> 名から自動的にタグを作成する オプションにチェックを入れます。
- タグを仕分けるために、独自の接頭辞付けることもできます。
タグは、移植可能性のため、Keywaords: ヘッダーに格納されます (RFC5322 に準拠)。これらは、Thunderbird の内部システムによりタグ付けされ、記事の X-Mozilla-Keys: ヘッダーに格納されます。結果として、タグがメッセージヘッダーに表示され、クイックフィルターやメッセージフィルター、検索でタグを条件にすることができます。
フィードのインポートとエクスポート
他のフィードリーダーなどから、フィード URL のリストを OPML 形式でエクスポートしたファイルがあれば、それを Thunderbird にインポートすることができます:
- ウィザードアシスタント を開きます。 メニューの を選択して設定とデータのインポート
- の項目を選択し、 ボタンをクリックします。
- インポート先のアカウントを新しいものと既存のものから選び、 ボタンをクリックします。
- OPML ファイルを選択し、 ボタンをクリックすると確認の画面が表示されます。 ボタンをクリックするとフィードを購読します。
フィードの購読ダイアログからインポートすることもできます:
- フィードアカウントフォルダーを選択し、 をクリックしてください。
- OPML ファイルを選択し、 ボタンをクリックすると確認の画面が表示されます。 ボタンをクリックするとフィードを購読します。
エクスポートするには:
- フィードの購読ダイアログで、フィードアカウント (最上部のフォルダー) を選択し、 ボタンをクリックします。
- 保存先とファイル名を選択し、
- 単純なリストをエクスポートするには、Ctrl キーを押しながら ボタンをクリックします。
ボタンをクリックしてください。フォルダー構成とフィードの設定が .opml ファイルに保存されます。
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ヒント
- フィードフォルダーの太字で表示された未読メッセージをすばやく既読にするには、フォルダーを選択し、Shift + C キーを押します。
- 新着フィードメッセージの確認頻度を設定し、新しい新規 購読のみ 他のこのテンプレート "default-" は存在しないか承認されていません。プロパティをするには、 メニューから を選択してアカウント設定ダイアログを開き、フィードアカウント名をクリックします。新着フィードのこのテンプレート "default-" は存在しないか承認されていません。設定 セクションで時間を設定してください。
- フィード記事の保持は、メールと同じように管理されます。アカウント設定で、フィードアカウント名の下の から設定できます。
- クイックフィルターツールバー を利用すると、フィードからメッセージを探す時間を節約できます。
- フィードメッセージにメッセージフィルターを適用してウェブサイトごとに絞り込みたいときは、条件の から Content-Base という名前のカスタムヘッダーを作成し、このヘッダーにフィードメッセージのウェブサイトリンクの文字列が含まれるフィルターを追加してください。
- フィードアイテムを IMAP アカウントへコピーまたは移動するフィルターを設定すると、フィード記事が「クラウド」に置かれます。これは本当に同期されるものではありませんが、場合によっては役立つこともあるでしょう。この機能を有効にするフィルターバグが Thunderbird 38 で修正されました。
配信者向けのヒント
- フィード形式は Atom 仕様 が強く推奨されます。RSS2.0 仕様 に準じている場合は、<guid> の付与が推奨されます。また、各仕様とも <title> と <link> は必須であり、これらが提供されていないとフィードが拒否されます。別のよくあるエラーは、8 進数のユニコード文字で表されている場合です。日付は仕様に従って表示されているか確認してください; 日付が正しくないと拒否される原因となります。仕様に従って フィードを検証 し、問題の無いようにしてください。
- Last-Modified ヘッダーは、サーバーの応答で返されます。Thunderbird は、次回要求時にこの値を If-Modified-Since ヘッダーに含めて配信元のサーバーへ送信します。適切なヘッダーであれば、コード 304 で返答してください。これにより、フィードのファイルに新しい項目や変更が無いときに、不要な帯域幅の使用と処理を抑えます。
- フィードに Atom とその スレッディング拡張 を使用している場合、Thunderbird が関連するフィードアイテム (コメント投稿など) を スレッド にグループ化します (関連するメールメッセージのスレッドと同様です)。
- フィード URL の変更は、Thunderbird によって検出され、自動的に更新されます。これを行う 2 通りの方法は、Bug 304917 を参照してください。
- Thunderbird 60 の新機能: 適正なタグがフィードに含まれている場合、発行者指定の間隔: の更新頻度は、フィード購読ダイアログ内でユーザーに表示されます。Syndication specification に従って、更新頻度を指定してください。
上級者向けのヒント
- フィードの配信者が上記の Last-Modified ヘッダーを使用していなくても、新着記事の確認頻度 は、不要な帯域幅の使用と Thunderbird の処理を最小化するように設定すべきです。これが設定されていないと、手動でフォルダーの新着メッセージを確認した時に、すぐに このフィードには新着記事がありません というメッセージがステータスバーに表示されます。
- フィード URL はオンラインでなくても追加できます。オフラインモードで追加 すると、フィードの検証が回避されます。オフラインの場合 (オフラインにするには、ステータスバーのアイコンをクリックします) 新着メッセージを確認するためオンラインにするか尋ねるダイアログが表示されます。これをキャンセルすると、フィードが追加されます。フィードのタイトルはフィードの URL になりますが、後で編集できます。オンラインに復帰すると、不正な URL と構文で Thunderbird によるフィードの検証が失敗しますが、データベースには残ります。
- Thunderbird 60 の新機能: 多くのフィードを使用するユーザーは、設定エディター 内の rss.max_concurrent_feeds の設定によって、同時に実行するフィードの数の上限を選択できます。このテンプレート "default" は存在しないか承認されていません。は、25 です。
- フィード項目の要約やウェブページの表示は、設定エディター を使用して以下の 2 つの設定を行うことにより微調整できます。rss.show.content-base
フィードメッセージのスレッドペインでダブルクリックあるいは決定 (Enter) したときのアクション:0 - 新しい新規 このテンプレート "window" は存在しないか承認されていません。でウェブページを開く
1 - 新しい新規 このテンプレート "window" は存在しないか承認されていません。で要約を開く
2 - メッセージペインで要約とウェブページの読み込みを切り替える
3 - ブラウザーでウェブページを読み込むrss.message.loadWebPageOnSelect
選択したフィードメッセージへの追加アクション:0 - アクションなし
1 - このテンプレート "default-" は存在しないか承認されていません。ブラウザーでウェブページを読み込む - Thunderbird 60 の新機能: エラーがある購読 URL が含まれている (サーバーに接続できない、フィードファイルが見つからない、証明書エラーなど) フィードフォルダーは、アイコンが表示されます。フィード購読ダイアログを開き、フィードを選択して「フィード URL」をフォーカスして ボタンをクリックして、ネットワーク関連の問題か確認してください。
- Thunderbird は、フィードのアクティビティをログに記録します。Feeds.logging.console の設定値を debug または trace に変更して Thunderbird を再起動すると、フィード処理の詳細を見ることができます。 から見られます。設定エディターで
トラブルシューティング FAQ
Q: フィードメッセージが重複することがあるのはなぜですか?
A: 同一のコンテンツを持つが異なるユニーク ID を持つフィードメッセージは、重複として検出されません。詳細は、この MozillaZine フォーラムの投稿 (英語) をご覧ください。
Q: フィードをウェブページ形式で表示した時に、ブラウザーが開いてしまったりランダムなページがブラウザーに読み込まれてしまうことがあるのはなぜですか?
A: Thunderbird はウェブブラウザーとして設計されていなかったため、すべてのリンク要求を既定のデフォルト ブラウザーに送信します。この場合、フィードウェブページ上のスクリプトがリンクを開こうとしています。最善の解決策は、Adblock Plus 拡張をインストールすることです。さらに、この拡張に組み込まれたフィルターを利用して、カスタム URL やドメインをブロックしてください。Bug 524281 を参照してください。
Q: フィードを要約表示した時に、表示されない画像や動画、ドキュメント、他の埋め込みコンテンツがないのはなぜですか?
A: これは、メッセージ (メール、ニュースグループ投稿、フィードの要約) 内の JavaScript が無効化されていることによります。フィードの要約向けに JavaScript を有効にするための、ユーザーが変更可能なオプションを実装する要求は、Bug 456481 をご覧ください。